きな粉になるまで

きな粉はいつからあるの…?

きな粉の歴史

きな粉の歴史を調べてみると、きな粉の原料である大豆が日本に伝わってきたのは弥生時代と言われているようです。 伝来直後は大豆を炒ったり煮たりして食べていましたが、奈良時代に入ると醤油などに加工して利用されていきました。
奈良時代初期にはすでに大豆を粉にして使われており、平安時代の和漢辞書『和名類聚抄』には大豆を引いて粉にした「未女豆岐(まめつき)」という記述が残っているらしいです。                              しかし、きなこが庶民の食べ物として浸透していったのは菓子作りが盛んになった江戸時代でした。きな粉を使った有名なお菓子である「安倍川餅」は、徳川家康が駿河国(現在の静岡県)で見つかった金山の金を検分する際、餅にきな粉をまぶして献上されたことが始まりと言われているようです。皆さんも一度は食べたことがあるでしょうね。

きな粉の材料大豆・そしてきな粉。どちらともに出来るまでを調べてみました。大豆、きな粉にわけて簡単にまとめてみました。

大豆ができるまで

種まき 5月~6月

大豆の豆を土にまくと、水分をすって膨らみ、胚芽の部分から芽が出てきます。

発芽

太陽によって温められた土と水分により、1週間から10日ほどで芽が出て、2枚の子葉がでてきます。子葉は鳥の大好物なので、葉が小さいうちは特に気を付けます。

子葉の後に本葉が出てきます。最初にでてくる本葉は「初生葉」といいます。

培土

本葉が6~7枚くらいになったら、子葉が枯れてくるまで、土を寄せて倒れにくくします。

摘心

上に長く伸びる品種は、頂上の芯を切ります。こうすることで、子葉の脇から新しい芽が出て、多くの実をつけるように育ちます。

中耕

もう一度、うね間を耕し、土を寄せて倒れにくくします。

開花

発芽から50日ほどで、花が咲きます。

開花1ヶ月後

花の付け根にできたさやが膨らんできます。開花後にじゅふんが行われ、さやが付き始めると、豆はその中で大きくなります。枝豆はこの時期がちょうど食べごろです。

収穫

さやが茶色くなり、ゆすってみると中から「カラカラ」という音がします。いよいよ収穫です。

大豆の枝はカゴに入れ、ハウスの中で乾燥させる。カラカラに乾いたら、さやを棒でたたいて豆を落とす。このことを「脱穀」といいます。

大豆からきな粉へ

煎る

大豆を焙煎機に投入する。直火と遠赤外線バーナーを使用した焙煎機の網が水平方向に回転して、大豆が煎っていきます。

焙煎機に入れて15分ほどすると、大豆はピチピチと音をたてて、はぜてふくらむ。この音がしたら温度を上げて色をつけるが、焦げる直前に焙煎機から出すのが、職人さんの腕の見せ所らしい。焙煎機の大豆は、風をあてて急冷する。

砕く

粉砕機で大豆を少しずつ砕いて、粉末にしていくときな粉の出来上がりだそうです。

本当に簡単ではありますが調べてみて、まとめてみました。きな粉を作るのは、職人さんの熟練したタイミングなのだと知りました。私もまだ見学したことはありませんが、もし機会があったらきな粉工場を見学してみてはいかがでしょうか。

最初のコメントをしよう

必須